ブラック企業を辞めたいと思っている方、いらっしゃいませんか?
毎日会社に行って、帰ってからは寝るだけで次の日も会社へ。
休日は、とにかくずっと寝ていたいけど何故か眠れない。
休日でも仕事のことばかり考えてしまい、楽しく遊べないで疲れてしまう。
こんな生活から抜け出したいって考えている人、結構多いですよね。

いざ「辞めます!」と退職願を提出すると目の前で破られたり、丸め込まれて在職し続けてしまいます。
そんな方は是非、この記事に目を通してみてください。
実体験をもとに、私がブラック企業を辞めるまでの道のりを紹介します。

そもそもブラック企業とは?

ブラック企業の定義は何かと言われると中々難しいです。
しかし、確実な事は「そこにいる人が作り上げた風土」です。
それも悪しき風土、風習が問題なんですよ。

ブラック企業が誕生するメカニズムは実は簡単なんです。
最初からブラック企業を作ろう!という経営者はいません。
経営者は、会社を大きくすることや、利益を出すことを第一に考えます。
例えば、利益を上げる為に「無駄を無くそう。」という目標を掲げます。
これが「将来の利益になる出費は無くさない。」「削ってはいけない出費は削らない。」なら話は別。
単に「無駄をなくそう。」だけ従業員に伝えるとします。
それを忠実に守る人や守らない人はいますが、真面目な日本人は言われた事を守る人が多いですよね。
そして、どこかで少しずつ間違った方向へ進んでいくのです。
10km離れた店へ1円安い物を買いに、電車で行くようなことをし始めます。

これに対して(経営能力の低い)経営者はこう言うはずです。
「10km離れた店へ、会社の金を使わずに行け。」と。
会社の金を使わずにとは、就業時間外に自分の足で行けということですよね。
それなら、会社の経費を使わないので(経営能力の低い)経営者的にはオイシイ話です。
こんな仕事内容を受け入れてしまっている状態の会社、それこそがブラック企業です。
ブラック企業の風土は、長年培われたものもあれば、1年くらいで急に出来上がるものもあります。

では、そんなブラック企業を辞めたいと思った時、どうすればいいのでしょうか?

まずは、声を挙げてみる

紹介しておいて、実はあまりオススメではありません。
なぜなら、ブラック企業を離れた今なら簡単に言えるのですが、当時はそんなことをしても無駄と思っていました。
ブラック企業の真に恐ろしいところは、正常な判断が出来なくなるというところです。

そのうえ「この風土はおかしい!」と声を挙げても、経営者より先に同僚に糾弾されます。
「自分達は頑張っているのに、なんでお前だけが不満を言うんだ!」と。

しかし、声を挙げて周りを取り込みながら改善するというのは、有効な方法です。
自分の就業状態を守れますし、あわよくば業績改善して昇給まで要求できるかもしれません。

ちなみに私も同じように声を挙げてみたのですが、上司にたしなめられて終わりでした。
「そんなことを言う前にノルマをこなせ!数字をあげてからモノを言え!」と言われました。
今考えると、当時の人員配置や計画では不可能な数字なのです。

部下達は、私一人が声を挙げているのを黙って見ている状態です。
口では応援してますと言うわりに、仕事は指示待ちで助けてくれない。
まぁ、意固地になって仕事をしていた私にも問題はあったのですが…まさに孤立無援でしたね。

思った事をノートに書き出すこと

もう辞める。と心に決めたときに最初にやった事は、日頃おかしいと思っていることをノートに書き出した事です。
なぜおかしいのか、それを改善するにはどうすれば良いのかを具体的に書き出します。
すると、自分の考えを客観的に見つめられるので、段々と通常の判断能力が戻ってきます。

私の前職は、8時から17時で定時が終わり、毎日サービス残業が夜の24時近くまで続いていました。
このサービス残業は私のせいではなく、部下がPCの電源の切り方も分からない人材だったからです。
そんな人材に私の仕事を軽くする為、書類を作らせるよう会社が配慮した結果、私の負担は激増したのです。
これは明らかに配置ミスであり、散々上司に進言したのです。
「それを教えるのはPCに詳しいキミの仕事だ。」「部下の不出来は上司がカバーするものだ。」と言われました。

私は休日に、携帯の電源を切って、ノートにQ&A形式で書きつづりました。
Q.なぜ私が通常業務をしながら、業務終了後にPCの講師をしないといけないのか。
A.私労働契約にPC講師は入っていない。
Q.そこに給料は発生しないのに、おかしいのではないか。
A.させるのなら、別料金をもらう。
Q.どうして上司は、そんな私と部下を残してさっさと定時で帰るのか。
A.私よりPCに詳しくないなら、上司の給料を私に差し出すべき。
Q.会社は私の仕事を軽くする為といったが。
A.私の為を思うなら、PCに詳しい人間を採用してくれ。それが出来ないなら上司がPC教室に通ってくれ。
なんせ「部下の不出来は上司がカバーするものだ。」からな!
実際書いた通りですが、段々と感情的になっていくのが分かりますね。

それと同時に気付く事もあったのです。
Q.なぜPCに詳しい人間が私しかいないのか。
A.誰かにさせても遅いから、結局自分でやってしまう。
これは、みんなのPCに触れる経験を私が摘み取ってしまっていたのでは?
でも、PCは難しいからと、みんなやりたがらなかったし…
ノルマ達成の為に、自分がやるしかなかったんだ。
いろんな嫌な考えが浮かび上がりました。
本当のところは分かりませんが、その時、確かに私は、私の悪かった所に気付きました。
この考えに至った次の日に、私は辞める旨を上層部に伝えました。

正論と自分の非の同時攻撃

上層部との話し合いの場、相手は2人で私は1人。
威圧的な態度で「進行中の仕事はどうするんだ!」「責任取れるのか!」と言われます。
しかし、私は決めていた一言を放ちました。

「私がいると、この会社にとって良くないと思ったので、辞めることにしました。」

私の辞める意思が固い事を悟ったのか、途端に態度が変わりました。
「お前が頑張っているのはよく分かっている、奢るから飲みにいこう。」
「仕事を任せているのは、キミを信頼しているから。将来の重役候補だから期待しているんだ。」
「今の仕事は別の人間に任せるから、少し休んだらいい。」
辞める人間を引き留めようとする甘い言葉が次々と飛び出してきます。
しかし、私は甘言を無視して、ノートに書いていた質問を投げかけます。

ブラック企業の悪しき風土にまみれた人は、正論を言われると「でも」や「だって」で返します。
でもでもだってが続いたあと「私がPCを一切触らないで他の人だけで、ノルマをクリア出来ますか?」
この質問に対して上司は「それは、実質的に無理…」と。
続けて「なぜ無理なんですか?」
上司は「誰もキミくらいのPC能力が無いし、キミと比べてしまうから無理と思ってしまう。」

「それは、私が倒れたら会社が終わるし、私がいたら誰もPCを触ろうとしないってことですよね?
私に会社が依存している状態を作り出してしまったのは、会社自体もですが、私の影響も少なからずあります。
だから私は、この会社にとって良くない存在なんです。長い間、本当にありがとうございました。」

こう言った後、私も上司も泣いてしまいました。
その後は、上司も「本当にすまなかった。」と言ってくれました。

私は3ヶ月の引継ぎ期間を設け、引継ぎ資料を作成していきました。
もちろん、サービス残業は一切しませんでした。
そうして、円満に退職をしたのです。

まとめ

私のブラック企業を辞める実体験、いかがだったでしょうか?
おそらくブラック企業を辞めたいと思う人は、私と同じような状況に置かれているはずです。
「自分がいないと、この会社はまわらない。」と思い込んでいることです。

それは、自分が思っているだけで、本当はみんな出来るはずなんです。
でも、みんながやらない原因には少なからず自分も関係があるかもしれません。
今思い返しても、本当に私に非があったのかは分からないのですが。

それでも確実に言えるのは、毎日が輝いていること。
今では17時になったら、家に帰って明るいうちにお風呂に入れることが喜びです。
土日も遊びに一生懸命だし、最近は独立の夢も持つようになりました。
収入は少し減ってしまいましたが、妻からは「本当に良かった。」と言われました。

ブラック企業を辞める時に大事なのは、感情的にならないこと。
私のように、自分の現状を客観的に見ることが出来るようにしてみてください。
そして、退職交渉する時も冷静に、自分にも非があることをチラつかせながら正論を言うようにしましょう。

人生は一度きりです。
その会社だけがあなたの居場所ではありません。
どうか冷静に今の自分の状況を見つめ直してください。