ブラック企業とはこういうものですという確実な定義はありませんが、毎月常識では考えられないような残業時間だったり、休みがほとんどなかったり、労働に見合う給与を得ることができなかったり、人間関係が冷え切っていたりと様々な要素が絡み合って、選択肢のなかからあなたは退職という道を選びました。

生活していくうえでは、転職活動をしなければいけませんが、ブラック企業にいたことがトラウマになって、転職活動を始めることが億劫になってしまう場合があります。そこで、そうなってしまったときの対処法について一つずつ書いていきたいと思います。

 

まずは精神的、身体的に休息をとることが大事

ブラック企業で働いていると、毎日の深夜までの残業や休日出勤などにより、疲れをとることができず、身体的に追い詰められてしまいます。

また、会社や上司からの罵詈雑言によって精神的にも追い詰められて、心のなかが真っ暗になり、自分が自分でないような感覚に陥ります。

まずは、そんなブラック企業から抜け出すことができたのですから、よかったことは間違いありません。しかし、そのブラック企業にいたことが原因となって、次の就職に対して後ろ向きになってしまうのは仕方がないことです。

まずは、精神的、身体的に休息をとることが大事になります。休息をとらずに再就職を急いで突き進んでしまうと、適切な判断力を持ち合わせていないため、少ない情報から会社のことを判断し、良いと思って入社した会社がまたブラック企業だったということもなくはありません。

負のループに陥ってしまいます。判断力を取り戻すために休息は必要なことです。睡眠時間が少なかったでしょうから、多くの睡眠時間をとることがまずは必要です。

ただ寝るだけではなく、質の良い睡眠が必要になります。質の良い睡眠をとるためには、お風呂が大事になります。

寝ている時は起きている時に比べて体温が1度くらい下がります。そのため、寝る時に体温が下がっていくことによって、うまく眠りにつくことができます。

そのようにするためには、寝る直前にお風呂に入るのではなくて、だいたい寝る1時間くらい前にお風呂に入って、少し暖かくなくなってきたなと思ったタイミングで布団に入るとぐっすり眠ることができるでしょう。

自分に合った枕や布団を持ち合わせることも大事です。また、仕事をしていた時に比べて明らかに自由な時間が多くありますので、自分の好きなことに時間を費やすことも悪くはありません。

仕事がない状態に心の焦りが生まれるのはもちろんなことですが、一時でもそれを忘れて好きなことに没頭しましょう。嫌なことを忘れられるかもしれません。休息をとって、自分自身をリセットできたときに初めて再就職について考えてみましょう。

 

精神状態を整えるためにリフレッシュする

精神が痛めつけられている状態で転職活動をしたとしても、良い結果を得ることはできませんし、判断力が鈍っているために、もし転職先が決まったとしても、就職してある程度の期間が経過したときに、またブラック企業だったと気づく場合が少なくありません。そうなると目も当てられません。

そうならないために、多少の時間をかけてでもリフレッシュをしましょう。仕事をしている時にはなかった時間がたくさんありますので、自分にとってこれをやっている時は他のことを忘れることができるということをとことん追求してやってもいいでしょうし、ゆっくり読書をして教養を深めるのもいいでしょうし、どこかに小旅行をしてきれいな景色を見たり、おいしいものを食べたりするのもいいでしょう。

すぐに精神的に回復するのは難しいかもしれませんが、ある程度の時間がたてば、空を見上げると自分の思い悩んでいることがちっぽけなものと感じることがあるかもしれません。正しい判断力がつけられる状態になるまでは、しっかり休息をとって回復を待ちましょう。

重大な状態にならば会社と戦うことも選択肢に入れる

リフレッシュをして、ブラック企業にいたことを自分のなかでなかったことにする、忘れようとすることも必要ですが、それでも深く傷ついたり、納得できない状態だったりということもあるかもしれません。そのような場合は、精神力やある程度の金銭は必要になりますが、ブラック企業と戦うことも選択肢に入れる方法もあります。

例えば、残業代が正しく支払われていなかったり、長時間労働によって身体のどこかに異変が生じていたり、明らかに法律違反と呼べる行為をしていたりということです。弁護士に相談をして、裁判によって適正な処置が行われることになれば、ある程度は自分自身のなかですっきりして次のステップへ移ることができます。

自分のやりたいことを明確にする

ブラック企業で働いていたころは、将来のことについて考える時間もほとんどなく、ただ目の前の仕事を締め切りに追われながら一つずつこなしていくことに精一杯だったことでしょう。

しかし、もうブラック企業から逃れることができたのですから、将来のことについて考える余裕ができました。

自分が本当にやりたいことを見つけることが大事になります。

子供の頃になりたいと思っていた大人に少しでもなることができているでしょうか?

仕事に就き始めてからやりたいと思っていた仕事ができているでしょうか?

もし、会社での人としての扱いに問題があっただけで、やりたいことが多少でもできていたのであれば、同業の会社で自分のこれまでの経験や知識を生かせるような仕事を探すといいでしょう。

また、自分がやってみたかった仕事が違う業種の仕事だったならば挑戦してみるのも良いでしょう。

しかし、ただやみくもにやってはいけません。もし、40代以降であれば、全くの未経験の分野にチャレンジすることはかなり難しいと言わざるを得ないでしょう。

40代以降は、即戦力の人材を求められているほかに、部署をマネジメントする能力も求められることになるためです。そのため、自分が今まで経験してきたことをまとめてみて、自分が今一番力を出すことができるものを明確にして、今までと同様の職種のなかから転職先を探していくといいでしょう。

もし、20代や30代前半ぐらいであれば、未経験の分野にチャレンジすることも可能になります。経験が重要視されることもありますが、仕事に対する熱意や今まで経験してきたものに重なるところをアピールすることができれば、企業にはまだまだ伸びしろがあると判断されて、採用されることもあります。

そのため、まずは学生時代のときに楽しかったことや社会人になってから経験してきたことを分析して自分が本当にやりたかったものをみつけていきましょう。それを基にして転職活動をすることができます。

 

資格などが必要であれば、取得する

もし、やりたいことについて資格が必要になるのであれば、積極的に取得をしてみましょう。長期間の学習が必要になる場合には、いったん仕事から離れるのも悪くはないかもしれません。

学校を卒業して働き始めてから、再度学校に入りなおす大人も現代ではかなりの人数がいます。学生のころは勉強はやらされるものという認識がありましたが、大人になってから勉強しなおすことは自分から能動的にすることですので、新たな発見につながることも少なからずあります。

もし、同じ境遇の人がいたのであれば、自分だけではないと安心することができて、学習のモチベーションにもつながります。

資格を取得できた際には、それを生かして転職活動をすることができます。履歴書や職務経歴書を書く際に職歴のブランクがでてしまうことが気がかりなことではありますが、そこは自分の目的達成のために資格の勉強をしていたということと、転職しようと思っている会社とその資格がはっきり結びつくことを理路整然と説明することが大事です。

ブランクができた理由に採用担当者が納得して、これから仕事をしていくうえで問題がないと判断されれば採用されることになります。格好をつけようと嘘をつくようなことはせずに自分に自信をもって堂々とアピールすることが大事になります。

 

転職エージェントを活用する

いざ転職活動をはじめようとして自力で会社を探そうと思っても、なかなか思い通りの求人が出てくることはありません。しかも求人情報に載っているものは、必要最低限の情報で会社の事業内容や従業員数、給与や賞与の額などが記載されているだけです。会社のホームページなどからも情報を集めることはできますが、少ない情報のなかから自分にとっていいものを選ばないといけません。

会社側からみれば、自分の会社にとって悪い情報を記載する必要がないため、記載するにしてもあやふやにして載せることができるため、もし運が悪ければまたブラック企業に転職するということになってしまいます。また、同じ苦しみを味わうわけにはいきません。

そうならないために転職エージェントを活用するといいでしょう。転職エージェントとは、採用をしようとしている会社からほしい人に求める経験やスキル、給与などを聞いて求人情報を保有し、転職しようとしている人に対して事前に提出した条件面や職種に合致するものが見つかった場合、紹介をするところです。

ただ会社を紹介するだけではなく、仕事選びから履歴書や職務経歴書などの書類の記入の仕方のアドバイス、面接での話し方などについて入社が決まるまでの一通りの助言を行ってくれます。自力で一から探すよりも転職先が決まる可能性が格段に高まります。転職エージェントも、企業のなかの細かいところまでしっかり見た状態で求人を保有していますので、転職してみたらブラック企業だったということがありません。密に会社と連絡をとって調査を行っているためです。

自分のなかで仕事の位置づけを考える

適切な方法で転職活動を行えば、ブラック企業に当たってしまう可能性が格段に下がり、自分にとって働きやすい会社に転職することができるでしょう。あとは、自分のなかで仕事の位置づけを明確にしておくことが大事になります。

大きく分けると2つあり、1つは仕事第一でバリバリ働いて会社のなかでしっかり役割を果たしていきたいという考え方と、もう1つはある程度お金を稼ぐということを優先的に考えてプライベートの時間を充実させたいという考え方です。

前者の考え方であれば、ある程度の残業をすることは厭わないという考え方ですので、多少仕事がきつかったとしても自分の目的意識に合っています。あとは、その残業時間に見合う給与の支払いをしてくれるところを探していくといいでしょう。後者の考え方であれば、多少の給与の低さということは覚悟しなければいけません。それ以外に自分にとって優先するものが存在する会社を探していくといいでしょう。

まとめ

ブラック企業にいたことがトラウマになっているのであれば、多少の時間をかけてでもそのトラウマを取り除くことを第一優先で考えましょう。精神的にゆとりがなければ、何をやってもうまくいきません。場合によったら法的手段を使ってでも、自分にとって納得できる一番の手段を選びましょう。精神的に回復する高いハードルを乗り越えたら、転職活動を行っていきましょう。

ただし、一人でやみくもに転職活動を行ったとしてもまたブラック企業に就職することになってしまう可能性があるため、転職エージェントなどのプロの力を借りながら自分にとってやりがいのある、希望の持てる会社を探していきましょう。いつかブラック企業にいたことを笑い飛ばせるような日が来たとしたら最高です。