キャリアコンサルタントという今の仕事に転職したのは、私が38歳の時でした。

それまでの私はというと、接客・営業・福祉それから舞台役者など色々な仕事経験をし、転職直前には靴下やストールの販売に携わっていました。

その当時、結婚もしていなかった私は「このままでいいのかな…」と漠然とした不安があり、手に職をつけられないかと考えていたのですが、何をしたらいいのか、自分に何が出来るのか分からずにいました。

興味を抱いた事に直ぐに飛びつく行動力はあったものの、長続きしないという飽き性な性格も併せ持った私でしたが、カウンセリングについての興味は比較的長く維持されていたこともあり、人の悩みを聴くような仕事は出来ないかと考えるようになりました。

そんな時、ある心理学のセミナーで出会った女性からキャリアコンサルタントの職業訓練についての情報を教えてもらいました。

「キャリアコンサルタント?」初めて聞く職業でしたが、傾聴などカウンセリング要素も含めた事を学べるという事に惹かれ、早速ハローワークに駆け付け入学手続きをしました。

 

方向性を見つけるまで

 

キャリアコンサルタントがどんな仕事をするのか分からないような状態からのスタートでしたが、訓練が進むにつれ転職や仕事での悩みに耳を傾けるカウンセラーであると共に、その人が最良と思う道に進む為のサポートをする、意義のある仕事であると感じるようになりました。

なにより、経験を重ねることで信頼が増していき、年齢を重ねる事がプラスの影響を与える貴重な仕事である点も手に職をつけキャリアを積める仕事を求めていた私の希望にマッチしました。

しかし、転職回数が多いことに強いコンプレックスがあった私は、人の転職について相談にのれる立場なのか自信が持てないまま訓練は終盤に差し掛かっていました。

 

受容された事で見出したもの

職業訓練は無業者の転職をサポートする為の講座なので、修了後の就活に役立つジョブカードを作成するためのキャリアコンサルタントとの面談時間が設けられていました。

結果として、その面談がキャリアコンサルタントを目指す決意を固める、きっかけとなりました。

それは、今までの仕事では何も身に着いていないのではと、自信が持てなかった私のキャリア全てを受け入れてもらえたような不思議な感覚で、目頭が熱くなったのを覚えています。

そして、人と関わる事、お客さんの笑顔に喜びを感じられる事が、私の仕事軸なのだと分かった瞬間でもありました。

そこからは、私の経験を活かし役立てる場所がどこなのかを考えました。

キャリアコンサルタントと一言にいっても活躍の場はハローワークに始まり、転職エージェント、派遣会社、対象者も若者から中高年者と多岐にわたります。

そんな幅広い選択肢から私が選んだのは、若者の就労支援でした。

就業経験がなかったり、少なかったりする事で自信を持てない若者に対してなら、同じような経験をしている私のキャリアが活かせるのではとの思いからでした。

方向性を見出した私は「若者 就労支援」で検索をし、あるNPO団体のHPにたどり着きました。

団体のサポートを受け就職できた利用者や保護者からのコメントを読み、この団体で働きたいと気持ちが固まりました。

しかし、その時はキャリアコンサルタントの募集はなく、他部署で通勤にも2時間以上かかるような求人しか出ていませんでしたが、入ってしまえば異動の可能性もあるかもしれない。

入らなければ2度とチャンスはないかもしれない。と思い立ち応募をし、見事採用を勝ち取りました。

 

新たな道に踏み出す

 

採用された部署は午後からの出勤で21時頃退社という勤務体制で、そこから2時間以上かけて帰宅する生活を半年続けた頃、年1回の社内公募が実施されました。

待ちに待ったチャンスでした。

もちろん私は、若者の就労支援事業部に応募をしました。

一般的には資格なし、経験なしで採用されるのは難しいと言われているキャリアコンサルタントですが、私の経歴でも採用されたのは、既に内部職員であった事が大きな要因であったと思われます。

外部から応募していたら、きっと採用はされていなかったと思うので、自分の求める入り口ではなくても入りやすいところからステップアップを狙ったのは我ながら得策だったと自負しています。

 

念願のキャリアコンサルタントとして

 

右往左往はしたものの、念願のキャリアコンサルタントになり3年目になりました。

しかし、異動してからも順調だったわけではありません。

資格を取得するために2か月間勉強漬けの日々を送り、試験の時も数々の失態を犯しながら、どうにかこうにか資格を取得したり。

相談業務を担当するようになっても、ありのままの利用者さんを受容し共感する事の難しさを痛感しながらの手探り状態です。

自分には向いていないのかもしれないと壁にぶつかる時もありますが、それでも、何がしたいのか分からないと不安を抱えて来所した利用者さんが方向性を見出し就職していく姿を見ると、この仕事の意義を思い出すことが出来ます。

人に自慢できるようなキャリアがない私ですが、自分のカラーを生かしたサポートを確立出来たらと日々奮闘しています。

り返れば、全ての瞬間の選択の積み重ねで今があるのだと思います。

そして、その選択には沢山の方の協力が影響しています。

あの時、あの人の言葉がなければ、情報が聞けなければ、ここにたどり着けていたか分かりません。

就活は1人でやらなければいけないことではなく、他の人の力を借りてもいいのです。

他者の協力を得ることで情報量も多くなったり、挫けそうな時に支えてくれる存在に助けてもらいながら進み、自分が望む方向に向かっていけばいいという事を今回の転職から学びました。