みなさんのお勤め先では、「昼休み」というものが○○時から○○時まで、というようにきっちり決まっていますか?

中には、仕事の合間におにぎりやパンを、お茶やコーヒーと一緒に流し込むだけで、休む時間なんて無いなんていう労働環境で働いている人もいるかもしれませんね。
そんなふうに、お昼休憩が充分に取れない会社は「ブラック企業」なのでしょうか?

 

ブラック企業は業務が多すぎて休憩している場合ではない

休憩時間が短い、これは会社が定めている休憩時間が短いことの他に、こんな理由が挙げられます。
採用した人がすぐ辞めていく・・・新しく入ってきた社員がいつになっても定着せず、常に人手不足状態、社員の回転が速い。
俗にブラック企業と言われる企業では、こういった状況から、一人の抱える仕事量はすさまじいものとなる場合が多いのです。

実はそういった企業ほど残業の規制が厳しいのも事実です。
違法長時間労働等、残業が悪と、様々なメディアに問題として取り上げられて以降、残業を社内でも厳しく禁止もしくは制限している企業も少なくはありません。
上司からは、残業するな、残業するな、のプレッシャー、残業をしていると、早く帰れ、だらだら仕事をするな、と言われることもしばしば。
同じ思いをしている社員さんは多いのではないでしょうか?
そういう割に業務量は変わらない、業務が多いから休憩時間を自ら削って働くことになるのです。

これの質の悪いところは、やっぱり自ら休憩時間を削ることになるということ、そしてそういう雰囲気や体質が根付いてしまっているということでしょう。

自ら削っている、強いられたわけではないといっても、実質上司からのプレッシャーなのです。
これがまた人手不足の負の連鎖を導くことになり得るのです。

ブラック企業は他の先輩や上司が仕事をしている中で自分だけ休めない

これは社歴の若い人ほど感じることではないでしょうか。
休憩時間になったけれど、上司や先輩は仕事をしていてなかなか休憩に行かない、社歴が浅い後輩かつ部下の自分が「お先に休憩いただきまーす!」なんて到底できるはずもない・・・
休憩に行ってもすぐ戻って来て仕事をしないと気まずい雰囲気・・・

しかし、いい雰囲気の職場や、ホワイト企業の場合は出来ちゃうのです。
もちろん、その人が日頃からきちんと仕事をしてのことですが、休憩時間を確保することは、その社員の業務効率のアップの為にも必要なことなのです。
良い職場やホワイト企業はそれを理解し、実践をしています。

これは自分が気にせず取っちゃえばいいのでは?と思われがちですが、実際いざ自分がその立場になるとできないものなのです。

そんな古い風潮のある企業に未来はありません。休める時に休まないとはかどるものもはかどらないので、効率が逆に悪くなってしまいます。

 

労働基準法から見る労働時間

厚生労働省のホームページを覗くと、労働基準法では8時間を超える労働時間に対して少なくとも1時間の休憩時間が与えられなければならないことになっています。
8時間以下の労働時間の場合でも、6時間を超える場合は45分間の休憩時間が与えられなければいけません。
ですので、もしも6時間以上の労働時間があるのに、その間に休憩時間が30分しかないというような状況だとしたら、それは騒動基準法違反ということになるでしょう。

労働基準法を遵守できていない企業は、「ブラック」と呼ばれてもしかたないでしょうね。
定時が6時間だから休憩時間は与えなくても良いということで、休憩時間なしで働かされて、定時になっても仕事が終わらずに、結局残業になってしまった場合は、6時間以上の労働時間になりますから、途中で45分間の休憩を与えていなければいけなかったというケースも出てくると思います。

そのあたりのルールが、就業規則などで明確になっている会社かどうかも、確認すべき点でしょうね。
最初から、6時間勤務の従業員にもお昼休みが45分設定されている会社の方が、信用できますよね。

休憩時間に関する法律の例外

ただし、休憩時間や休日に関する労働基準法には「適用除外」というのも存在します。
具体的には、農業従事者・水産業従事者・管理監督者・機密事務取扱者・監督労働従事者・断続的労働従事者などです。農業や水産業においては、人間ではコントロールできない自然の天候条件などによって、作業時間などが左右されてしまうため、除外されているようです。
農業などは、家族でやっている場合も多いですよね。

労働基準法では、労働時間や休憩・休日などに対する規定がありますが、農業などには摘要が除外されています。ただ、深夜労働に関しては適用除外にはなっていないので深夜(22時から5時)の労働に対しては、割増賃金の支払いが必要ですね。

また、休憩時間は全従業員に一斉に付与することが原則ですが、労使協定を締結することにより一斉付与は適用除外になります。

この場合でも、運輸交通業・商業・金融,広告業・映画,演劇業・通信業・保健衛生業・接客娯楽業・官公署などの特定の業種については、労使協定の締結は不要のようです。
また、1時間の休憩時間を30分ずつ2回に分けてとらせるとか、45分と15分に分けるということも可能です。

パート・アルバイトの休憩時間

パートタイム労働者や、アルバイト従業員であっても、もちろん正社員と同じように一定時間以上の労働時間働くのなら、当然休憩時間は与えられなければなりません。

アルバイトだからといって、休憩もなしに延々働かされるのは違法です。
「アルバイトなんだから、休憩なしなんて当たり前だ」なんていう会社は間違いなくブラック企業でしょう。

でも、最近は正規雇用の従業員よりも、パートやアルバイトの従業員の方が多いという会社も増えているので、そんな大事な戦力のパートやアルバイトの待遇も見直されてきている会社が多いような気もします。

せっかく仕事を覚えてもらったパートさんやアルバイトさんに、辞められてしまったら、会社としては損失が大きいと考えて、そういった非正規社員に対しての待遇改善を進めている企業がたくさん増えているのではないでしょうか。
また、派遣労働者も、ちゃんとした派遣会社なら、そういった法律関係のことを遵守しているところが多いと思います。

会社によってさまざま

労働基準法を守っているのは当たり前ですが、「8時間以上の勤務時間で1時間の休憩」といっても、それはあくまで「最低でも1時間の休憩を与えなさい」ということですので、残業をして夜遅くまで仕事をした場合に、夕食をとるための休憩時間をくれる会社だってありますよね。

でもこの場合、たとえ夕食をとる休憩時間を与えてもらえなくても、お昼休みが1時間あったのなら労働基準法違反にはならないのです。
その会社の考え方や、社風によって、休憩時間に対する待遇もいろいろ変わってくるので、自分の感覚に合った会社で働きたいですよね。

また、「休憩時間と言っても電話番をしなくてはいけないから、結局自分の時間なんかなくて休んだ気がしない」なんて人もいるかもしれませんが、休憩時間は権利として一定時間労働から離れることを保障した時間でありますから、原則自由でなければなりません。
電話番が必要ならば、当番制などをとってその時間は労働時間とし、別途休憩時間が与えられなければならないはずなのです。

こういった点も、良い会社はトコトン良くて、ダメな会社はトコトン駄目ということがあるかもしれませんね。
最低限、労働基準法を守っていても、名ばかりの休憩で実際は労働させられているのに、その時間は休憩時間とみなされて、その分の給料が支払われないなどの実態があるのなら、その会社はやはり「ブラック企業」なのではないでしょうか。

労働基準監督署に指摘されないように、体裁だけは整えておいて、実際は従業員に苦痛な思いをさせている会社は、現在の日本にもけっこうあるように感じますね。

まとめ

みなさんの会社は、ちゃんと労働基準法を守ってくれていそうでしょうか?
少なくとも45分から60分は、休憩時間が与えられていなければ、その会社は労働基準法違反で、労働基準監督署に訴えることも出来ると思われます。

労働基準監督署は、みなさんの不満や悩みをすべて解決してくれるわけではありませんが、相談することは可能です。
一日中働いているのに、休憩時間が全くなくて、お昼ご飯を食べる暇もないような会社に雇われている人は、対応を考えたほうがいいかもしれません。
「休憩時間とみなされてしまうと、お給料が減ってしまうからこのままでいい」
なんて考えてしまう人もいるかもしれませんが、法律で保障されている権利は主張しなければいけないと思います。
我慢すれば済むという話ではありません。

「自分は体力には自信があるから、8時間ぶっ通しで働いても全然大丈夫」
なんて言ってる人がいると、そうではない人からしたら、とても迷惑なことです。
ブラックな会社は、休憩なしでも良いという人を「良い従業員」とみて、休憩をくれないと働けないという人を「ダメな従業員」とみます。

本来、休憩時間は労働者の当然の権利で、法律でも保障されているはずなのに、当たり前のことを主張した人たちが、馬鹿を見ることになってしまうのです。
そういったことが横行している会社が「ブラック企業」なのです。

仕事する時間はきっちり働いて、休む時はしっかり休むということは長く働くうえで、とても大切なことだと思います。

ただ稼げればよいとか、法律に引っかからなければいいとか、労基署に目を付けられなければいいとかではなく、次の世代のためにも、我慢ではなくて、改善していけるように、企業側も労働者側も、ルールをきちんと確立して、より良い労働環境を整えていっていかなければならないと思います。
そして、働く人ひとりひとりが、正しい知識を身につけ声を上げることをためらわないことも、大切だと感じます。