印刷会社のDTPオペレーターという職業

 

転職活動中、印刷会社の求人を、みなさん一度は目にされているはずです。
注意深く定期的に、求人情報を確認していくと、「この印刷会社また、求人募集をしている。」と気付くでしょう。

世間でもブラック企業として、よく印刷会社が挙げられます。その離職率は、ノルマもないはずですが、なぜかなりの高さかご存知ですか?
印刷会社の業務を支える職種が、DTPオペレーターと呼ばれる人です。
業務内容を、ご存知ない方も、多いかと思いますので、簡単にご紹介します。

 

DTPオペレーターって何?

 

DTPオペレーターの仕事は、名刺や雑誌、チラシから伝票などの紙媒体を、ソフトを使用して、印刷するためのデータを作成します。
そのデータを基に、印刷していきます。
使用するソフトは、IllustratorやPhotoshopなどの、専用ソフトになります。

オペレーターと名が付くことで、察している方もいるかとは思いますが、クリエイティブなお仕事ではありません。クリエイティブに、辛うじて近いお仕事です。
広告や名刺を、0(ゼロ)からオリジナルで、全てをデザインすることは、ほとんどありません。

会社にもよりますが、あらかじめ決められたテンプレートを使って、テキストや写真を入れて、データを完成させていきます。
クリエイティブな面は、ほぼゼロです。この業務を、毎日機械のように、延々と繰り返していきます。
「少しでもデザインよりの仕事をしたいから」と転職した方は、まずこの段階で苦痛になります。

 

なぜ印刷会社が、ブラック企業として有名?

 

そして、ここからが重要です。印刷会社がブラックな理由に、大きく繋がる部分です。
とにかく、印刷物の単価が安いことが、大きな原因です。
みなさんが、日々CMなどで見かける、大手の印刷会社からも分かるように、「安さ」が重要な業界です。

単価が安いということは、つまり数をこなさないと、利益が出ません。
その余波は、DTPオペレーターへ直撃します。

実際、多くの印刷会社での、業務体制は以下の通りです。
残業がつかないにも関わらず、数をこなすことに追われ続け、毎日夜の10時・11時、ひどい場合は、日付を過ぎるのが現状です。
古くからある、中小企業の印刷会社は、昔の体制を引きずり続けていることが多く、社長のワンマン経営が多いことでも有名です。

自分が望んでいる仕事ができない、加えて帰れない、社長がワンマンで古い体制のまま、となるとブラック企業ですよね。

 

次々に倒産していく中小企業の印刷会社

 

先ほど少しお伝えした、CMでよく見かける大手印刷会社には、中小企業の印刷会社は勝てません。
大手の印刷会社は、より効率化を進め、DTPオペレーターの業務改善や、印刷の業務フローの改善を行なっています。
そして、新規顧客の獲得も、ホームページやCMでの宣伝で、取り込んでいますよね。
「より安く、より早く、より多くの顧客」この三拍子を実現できる、予算とビジョンが、中小企業の印刷会社にはありません。

この現実は、今まで述べた従業員への体制からお分かりですよね。
仕事改革を掲げている今の時代、従業員への劣悪な体制を続けている会社は、世間が見えていません。

また、中小企業に多いことが、自社のホームページが無いことです。
業界全体が、紙という媒体に固執し、WEBに対しての意識が薄いことが原因です。

自社のホームページがあったとしても、大手企業とは違い、ホームページからの印刷注文ができない場合が、ほとんどです。
時代の波に乗ることができない、中小企業の印刷会社は、経営難に陥り、倒産する道へ進んでいきます。

 

広告の多くは、WEBへ。印刷の価値は?

 

みなさん、新聞紙に挟まれている、広告を全て見ることはありますか?
見るのは、スーパーのチラシや、お子さんがいれば塾の広告、この辺りでしょう。

WEBが浸透していなかった、10数年前は、新しい情報を吸収するのは、TVなど以外は紙からでした。
印刷された広告の全てが、この先無くなることは、無いでしょう。
現状の多くの人が、スマートフォンやPCなどの、ネットから最新情報を取り入れています。いつでも、どこでも、見ることができる広告です。
そして、漢字を手書きで書けなくなったり、手書きよりPCへ打ち込む方が早い、という方が多くなりましたよね。

生活の中で、気づかないうちに、人は紙から離れていっています。

印刷の価値は、今後「質」と「量」に別れていくでしょう。
紙ならではの質感や味、そういったものは、もちろん存在します。より印刷でないと、伝わらないという場合で、印刷という方法が使われていきます。
また、ホームページよりも、安くで多くの人に手軽に宣伝したい場合、など厳選されていくのは間違いありません。

その時に、受注されるのは、「質」の面が高い印刷会社や、「量」の生産性と安さを兼ね備えた会社になり、どんどん中途半端な中小企業の印刷会社は、取りこぼされていきます。

 

 

終わりに

 

業界としても、どんどん縮小さている印刷業界です。なおかつ、中小企業の印刷会社に転職し、劣悪な環境に身を置き、10数年後に倒産は最悪の道ですよね。
劣悪な業務体制の時点で、多くの人は離職しています。この現状を、無視することは、得策ではありません。
印刷会社は、最も転職で、失敗しやすい業種・職種です。