働きづらい環境になり転職を決意

 

福祉医療職に10年ほど勤務しておりました。役職は事務局長でした。

本業の傍ら、福祉医療のコンサルもいくつか手掛けておりました。

福祉医療職というのは専門性が高い職種です。

しかし蔓延的な人材不足に悩まされている理由は専門性ではなく、仕事内容と賃金の割が合わない事だと感じます。

数十年前ほどは、その仕事に就きたい方々が福祉医療の専門学校に進学し就職する流れ。

業界で言われる「当たり前の共通認識」というものがしっかりとありました。

しかしここ数年、人材不足のため誰でもこの業界で働く事ができます。

人材不足ですから現場は疲弊しています。

そこに異業種から来られた職員がポンっと現場に入っても満足に社員教育が出来るわけもありません。

結果どんどんサービスの質が悪くなる。

お客様が来なくなる。

悪循環にはまっていきます。

そういった事にならないようチームとしての鮮度を保つ役割を担ってきました。

しかしある時からこの事に疑問を抱くようになりました。

 

現場の年配の職員は「お世話をしたい」気持ちが強い方ばかり。

逆に若い職員は「最低限のニーズに応えればそれでいい」といった感じで年齢層に意識の違いが顕著に出ていました。

たしかに顧客満足度は上がるかもしれないけど、満足していようがしてなかろうが売り上げは変わりません。

医療福祉業界みたいな許認可事業の売り上げは点数制です。

「何を作って経費がいくらかかった、売って売り上げはいくらだ」ではなく「何名患者が来たら〇〇点=〇〇円」といった形です。

少しずつ売り上げに対してドライになっていく自分がいました。

そして徐々に心境に変化が表れ始め、社員教育も以前ほど気持ちも薄れ、研修やセミナーで学んだことをそのまま伝えるだけになって行きました。

「最低限言われた事しているからこれでいいか」と自分に甘くなっていき、しまいには部下に電話で作業を振って会社に行かない時間も増え始めました。

外に出れば役職もありますから、多少チヤホヤもされます。

会社にお世話になっている身なのに「自分の会社だ」と思い込んでいる。

気が付いた時にはとんでもない勘違いをしている自分がいました。

これではいけないと思い、部下の仕事を手伝ったり、現場の作業にもっと取り組もうと行動しましたが時すでに遅し。

既に私の居場所はありませんでした。

後日社長と話し合い、自主退社致しました。

立場や役職が無ければ何もない人間なんだと気づかされました。

今となっては良い経験をしたと思っています。

 

自問自答しながらの転職活動

 

お金儲けのために働くのか、自分がやりたい仕事をするべきか、悩みました。

職業安定所に掲載されている仕事で就きたい仕事は特にありませんでした。

住宅ローン等、家庭がある身だったのでどうしてもある程度の収入が無いと生活が難しい面もありました。

 

◆今までのキャリアを生かして同じ業界でやっていこうか?

しかし前職では営業活動も事務作業の傍ら研修やセミナーも行っていたので、同じ業界だとどうしてもやりづらく思われてしまうかな、などと考えもしました。

幸い以前からお付き合いのあった経営者から「一緒にやろう」とお声をかけて頂いたのですが、どうしても会社の方針と自分自身の気持ちが合わず、辞退致しました。

◆自分で起業してみてはどうか?

今まで培ったノウハウを生かし自ら立ち上げようと考えました。

事業計画書を作成し、行政に持ち込みました。

しかしこういった事業所が飽和状態で、今から作ることはここの市区町村では難しいというのが答えでした。

 

◆では思い切って今までやったことのない仕事にチャレンジしてみようか?

実家が商売をしているので後を継ぐ話も出ました。

しかし継ぐにも国家資格が必要で、一から資格を取るために勉強をするのはどうか?

バイトをしながら試験勉強に打ち込もうかとも悩みましたが、やはり収入的に難しそうでしたのでその道も諦めました。

結局時間が無くなってきて、依然と同じ職種で責任感の無い現場勤務を希望しました。

試験勉強は休憩時間や家に帰って時間を作り行うことにしました。

 

人間関係が改善した転職後

 

現場職を希望しましたが、人材不足等会社の都合により結果、管理職に就くことになりました。

新規立ち上げ間もない所でしたので一からのスタートの会社でした。

職場は私以外全員女性です。

私以外未経験の方ばかりで、年齢も様々です。

仕事に対するモチベーションも様々です。

女性の職場で男性が働くというのは正直楽ではありません。

正直面倒くさい事は少なからずあります。

転職後に変わった事は、前職のような勘違いを二度と起こさないようになるべく現場に出ては職員とコミュニケーションをとるようにしています。

あとは良い雰囲気づくりを心掛けています。

無理やり方向性やモチベーションを揃えるのではなく、それぞれが働きやすい環境で最大限のパフォーマンスを発揮してもらえるよう職員のカラーを大切にしている事です。

前職での挫折を生かしてレベルアップできればいいなと感じています。