身体的にきつい職場から転職を決意
転職を決意したきっかけは、定年まで身体が持たないと感じたからでした。
接客系の仕事をしていましたが、中味はブルーカラーそのもの。
仮眠時間は2~3時間と体力勝負だったため、20代でも身体はボロボロで休日は眼科・皮膚科・消化器科等、とにかく病院巡りをしてら家で休むだけでした。
当時24歳で既に体力的にキツイと感じており、仕事も通常どおりにこなすのが精一杯といった状態でした。
そんな状況だったので自然と
「歳をとっていくうえで限界を迎えたとして仕事はどうするのか?」
と考え始めました。
カラダに負担の少ない、例えば事務職系なら歳をとっても体調管理はしやすいでしょう。
しかし接客業しか経験のない自分が、いきなりオフィスで働くのは現実的に難しいと感じていました。
それでもカラダは年齢と共に必ず衰えますし、今の仕事を無理矢理続けても、どこかでガタがきて働けなるリスクの方が大きいのは確かでした。
いずれ転職せざるを得ない日がくるのなら、早いに越したことはないのでは?
と考え、オフィスでのお仕事を目指す事を決意しました。
社内でも事務系の仕事はあるのですが、企業としては職種転換ができない風潮だった為に残念ながら他の会社を探すしかありませんでした。
辛抱強く転職活動を続け、事務職へ転職
在籍中は残業時間も多くとても時間がなかったので、転職活動は離職後に始めました。
転職サイトに登録し、まずは「どんな求人があるか?」からリサーチを開始しました。
転職活動当時は未経験でを募集しているのは半数以上が営業で、内気で人に意見をするのが苦手な私には、ほとんど意味のない情報でした。
次にあたった壁は「何ができるか?」という根本的な問題でした。
オフィスで仕事をしたことがない為に、何をしてきたかは言えても「何が活かせるか?」が分からなかったのです。
もちろん、その状態では内定をもらえることも無く、6カ月が過ぎると次第に焦りを感じ自分を責めるようになっていきました。
私たち元々共働きでしたし、別財産制をとっています。
結婚する際にもお小遣い制はとらないと約束をしていました。
転職用の資金はしっかり考えて貯蓄はしていましたが、期間が長引けは、ただただ減っていく口座の残高を確認し毎日の出費を考える日々。
夫は別財産制なのでお金遣いは変わらず、2人で出かけた際は私だけお金を気にする・趣向品を私だけが控えるといったような「温度差」が色濃く出るようになりました。
せっかく2人でいても転職活動について意識する時間も増えてしまい、気分が落ち込むようになりました。
そして面接で落ちたときには、夫が私を励まそうと
「まだ若いし、大丈夫だよ」と声を掛けてくれても、
「大丈夫だったらもう内定もらってるのでは?」
「半年お仕事に落ち続けてる状態で何が大丈夫なのか?」
「自分は実感していないから無責任に言ってるのではないか?」
など考えてしまうようになり、応募自体も積極的にできなくなっていきました。
そんな中、やっと「未経験OK」「大量募集」の求人と出会い、面接では恐らく意欲を買ってもらい、データ入力・契約審査の仕事を得ることが出来ました。
未経験にも優しく自分に合った職場で働き始める
転職先の仕事は始めに覚えるのが大変でしたが、幸運にも社風があっていたので早く慣れる事もできましたし、人間関係も良好でした。
そして心配していたオフィス系のスキルも、実際はそんなに問われることはなく、むしろ時折わたしが教える場面がある程度でした。
また、最大の成功したポイントとして「ビジネスマナー」を必要とする職種では無かった事が幸いでした。
当時はそこに着目できていなかったのですが、実際にオフィスで働かなければ気付くことが出来ませんでした。
初めてのオフィスで1週間ほどは「右も左もわからない」状態で緊張の連続でしたが、同じようにオフィス経験がない人を積極的に採用していた事もあり、本当にすんなりと馴染めました。
あんなに必死に自分を責めて応募をしていましたが、正直に転職するのは勿論コツもありますが「出会い」だと感じました。
逆に落ちた所で変に反省して次に活かそうと力まない、考えすぎない事がコツだったなと今では思います。
給与面では転職前よりかなり下がりましたが、残業時間は比べ物にならない程減りましたし、それが現実であり受け止めることも出来ました。
休日に病院を巡り「いつ仕事を出来なくなるか」と将来に不安ばかり感じていた頃と、仕事に就けない事でプライベートでも劣等感に悩む頃と、ささいな仕事でも無理をしなくていい仕事につけたとでは、圧倒的に後者が良かったです。
業種も職種も異なるところからスタートし、もう今の職種の方が長くなりました。
欲を言えば、もっとこれからスキルアップをして稼げるようになりたいですが、頭を使うのは得意ではないので今後もなかなか難しいでしょう。
優秀な方と出会い皆がみんなキャリアを積める訳ではない、というのは実感できました。
出来る人も居るけど、出来ない人もいる。
勿論その分でお給料に差があるのは当然ですので納得できています。
自分の出来る範囲の努力を超えては、トータルすればいい結果を産めないと感じました。