現代社会におけるブラック企業は、労働基準法や労務管理の徹底で年々減っているように感じるが少子化や働き手の少なくなった現状から従業員に対して、劣悪な環境での労働を強いる企業が後を絶たないのが現状なのです。

その実態は悪徳業者と混同される例もしばしば見受けられるが、不運にもそんな会社に入社してしまい、うつ病になってしまった際の対処法をお教えしましょう。

 

長時間労働が原因でのうつ病

 

実態が明らかになりやすい長時間労働や過酷労働。タイムカードなどのシステムがほとんどだが「みなし残業」と呼ばれるものの時間がはっきりしない労働が多いのが現状です。

日本は昔から「残業してこそ仕事をしている」という意識が根底にあるため残業をして残っている人ほど頑張っているといったおかしな評価に繋がったりするのです。そして毎日過剰なまでの残業を強いられ、休日出勤も許容され、プライベートの時間も家族との時間もすべてを奪われたときにはもう手遅れでうつ病になっているわけです。

人間は適度な余暇が必要です。これは体力面、精神面いずれの観点からも言えます。特に「精神面」における余暇は重要な意味を持ちます。

一部の相当な重労働をのぞけば「体力」については個人差があるとはいえ一定程度人間には耐性があります。そもそも例え長時間の労働だからといって「体力が先に尽きてうつ病になる」程ただハードな労働環境は意外に多くありません。

やはり肝心なのは「精神面」に与える負荷です。労働時間が長すぎることで、余暇の時間が充分に与えられず、仕事から離れる時間が取れないため、仕事から離れられないためうつ病になるという例は非常に多いです。これは、「余暇時間にハードな運動をしていても、うつ病には必ずしもつながらない(むしろ気分転換の手段が運動である人は多い)」ことからも「体力面」よりも「精神面」が大事なことがうかがえます。

余暇時間の使われ方は何でもよく、むしろ「その本人が自由に使い方を決められる、そして仕事からは離れられる」ことが肝要です。その余暇が充分に与えられないことはうつ病の原因にとてもなりやすいです。

また、単に「労働時間が長く、余暇が短い」だけではなく「余暇の与えられ方が不規則・不安定である」場合もうつ病の原因になることがあります。

一年・一か月で見れば余暇の時間が適切であっても、ある一時期に集中し、一時的に極端な労働時間が続く場合は、やはり精神的な負荷が大きいといえます。

また油断できないのが余暇の安定性です。安定性とは「予め決められたタイミングで、完全に仕事から離れた余暇を送れるかどうか」を指します。

例えば、一定程度余暇があっても、時折それがつぶされてしまうことがある(これはたとえその後代休を取得できても、です)、また休日はあるが、会社のスマートフォンや場合によってはノートPCの携帯を命じられいて「ひょっとすると突然仕事をしなければなるかもしれない」状態で余暇をとる場合です。

これらも形上充分な余暇があり、労働時間は適切に見えるかもしれませんが、「労働時間が不規則でうつ病になる」リスクとなりえます。

そしてうつ病の最も恐ろしいことが外的な症状が現れていないことです。それゆえに体が丈夫ならまだ大丈夫、まだ乗り切れると頑張りすぎてしまうのです。

この「頑張りすぎうつ病」に対してはほとんどの場合ふとした瞬間に我に返り現状を把握します。

昔の自由だったころの自分を思い出して意味もなく涙が出たり、自分は何のために生きているんだろうと考えてしまった時点ではかなり危険な状態です。

「頑張りすぎうつ病」の対処法はカウンセリングか心療内科を受診することが最大の解決法です。日本ではあまりカウンセリングを利用するイメージが沸きづらいかと思いますが海外では会社に常駐させているところもあるくらいです。それだけ心の病気が社会問題として萬栄しているのです。

このうつ病では身近なところで心療内科を受診し、担当医に話を聞いてもらうだけで気持ちが晴れる軽度の方から逆に担当医から休職を提案されるまでに重症なのかどうかも判断してもらえます。職の判断が出された場合はその場で診断書を作成してもらうことができますが条件として心療内科へ現状を把握できるように通院する必要があります。通常では1か月の求職診断で1~2週間ごとに心療内科への通院が義務付けられます。

 

 

労働環境がハードすぎる

労働時間が適切だとすれば、次にうつ病のリスク要因となるのは労働環境となります。労働環境の「どの点が」うつ病のファクターとなるのか、或いはそもそもタフなので相当の労働環境まで耐えられるのかは人それぞれですが、ハードな労働環境がうつ病のリスク要因となりやすいのは確かです。

どこが「ハードか」はまさにケースバイケースなのですが、パターンとして多いのは「上司のパワハラがひどすぎる」「与えらえたノルマがきつすぎる」「顧客の要求がキツすぎる」「与えられた納期が短すぎる」などといったところでしょうか。

また、製造業等では「工場の環境が悪すぎる(暑い、重いものを運ぶなど)」「商品の検品など、作業があまりにも単純すぎる」、食品なんかだと「試食がつらすぎる」などと本当に様々です。

最近では1点目の改善にもなる「働き方改革」で労働時間の短縮が義務化されている企業などありますが、作業量を減らさなかったために「労働時間に比してやることが多すぎる」などというハードさを持っている企業もあります。

ここに並べたのはまさに一例にすぎません。各社・各部署、各人様々な「ハードな」労働環境が発生し得、そしてそれが人によっては「うつ病」を引き起こす労働環境となりえるわけです。

 

待遇が悪すぎる

 

最後のうつ病のリスクファクターは「待遇が悪すぎる」ことです。厳密には福利厚生や寮・食事補給の有無など細かに上げていけばキリがありませんが、ここでは端的に「給与」を取り上げて考えてみましょう。

待遇の良しあしがうつ病のリスクを左右する理由は「直接的」「間接的」両面から見ることができます。まず給与が良ければそれ自体が仕事の励みになります。「仕事の励み」「やりがい」というのは労働者に意外なほどに大きな影響を及ぼすもので、薄給なら耐えられないけどこの給料なら頑張れる、そうやってうつ病にならずに済んでいる人は無数にいます。

給与が低ければ逆にそれだけ「やりがい」を感じることができずに精神的に弱っていき、うつ病になる人が増えていくわけです。これが「直接的な影響」です。

つぎに「間接的な影響」ですが、待遇が良ければ言うまでも私生活を充実させることができます。例えば、余暇を過ごす場所や、内容を充実化させることができるので、余暇時間の心身両面での回復が大きくなります。

また、仕事の日だって、昼食やちょっとした休憩時間の飲食にお金をかけることができます。

ランチの取り方はうつ病に対する耐久性に非常に大きな影響を及ぼします。このように待遇が良いいことで、その実入りを用いてうつ病に対して精神的耐性をつけることができますが、待遇が悪いというのはまさにその逆というわけです。

労働時間も普通で職場環境も悪くないのにうつ病の人が出る・・・という場合は待遇を見直してみてもいいかもしれません。

セクハラ、パワハラなどによるうつ病

 

少し前まではセクハラやパワハラは「訴える」といった対処法で乗り切れるケースも多かったり、会社が対策を練った部署を設置するなどして大きく問題視されることはなかったのですが、実際問題訴えたあとどうなるのか、という居心地の悪さを想定したところで訴えることを断念し自身で解決しようと試みた結果「我慢うつ病」となってしあうケースもあります。

セクハラというと女性が男性に受けるイメージもありますが女性の社会進出から女性上司という立場を利用した男性社員へのセクハラやパワハラも増えてきているのが現実です。そんなセクハラ・パワハラによる「我慢うつ病」になってしまった方は実態の証拠や仲間集めをすることです。

セクハラやパワハラは絶対に許されるものではないということをあらためて認識するため被害にあった人たちを社内や社外の同じような立場の人から集めるのです。

今やSNSやネットの普及で小さな隠し事ができない世の中になってきました。セクハラやパワハラをする人のほとんどが権力者で社会的地位がある人であるということです。彼ら、彼女らの立場を危うくすることができる証拠や承認を集めることができれば匿名でも実態を公にすることが可能なのです。「我慢うつ病」には寄り添って知恵を貸してくれる仲間が必要です。

 

個人経営の家族グループによるうつ病

 

こちらは大手会社とは違った小規模な個人経営での会社のケースです。労働時間でもなければセクハラなどの一般的なケースでもないごく普通の会社に起こりえる実態です。

小規模な家族経営で成り立っている会社の従業員が感じる「内部と外部の差」に対する不信感から生まれるうつ病です。個人経営の会社は入社する際に「家族のように頑張っていこう」というものです。

実際家族で協力して始めてうまくいった会社で人件を増員させるために外部から雇用するので「家族のように頑張ろう」という割に待遇は家族ではありません。同じだけ業務を行ったのにもかかわらず家族従業員は自分の3~4倍も支給されているので納得がいかなくなります。社長や専務など役職のある人ならまだしも「ただ家族」というだけで従事している一般社員レベルの家族にはどうしても納得できない部分が出てくるのです。

そんな「グループうつ病」は直接上司である専務や社長に家族のように訴えるのはタブー。そこで得たものといえばその業種のノウハウでそれは給料以上に大切なスキルの1つとなります。

対処法はただ1つ、その会社から得たスキルを武器に条件のいい会社へ転職することです。今は大企業は新しい従業員を一から育てる体力があるところはほぼありません。どちらかというと経験者優遇、中途採用のほうが雇用条件もうんと上がるのです。

大手企業ならスキルを生かした仕事をすれば平等に判断してくれるところも少なくありません。まずはあなたの思う「働きやすい条件」を飲んでくれる会社を見つけ転職の方向でうつ病を奪回していくことが必要となってきます。

うつ病が重症化した場合の対処法

心療内科・精神科への通院

まず、しなければいけないことは、心療内科や精神科といった病院へ通院することが大事です。うつ病になってしまったことは、恥ずかしいことではありません。まず病院へ通院されることが大事です。

通院されると、カウンセリングを受けたりなどあるかとは思います。しっかりと今、自分がどのような状況なのかを説明しましょう。

通院するのが遅くなればなるほど、治すのが困難になってきます。

なかなか自分にあった先生に出会うまでは苦労をするかもしれません。おっとりした先生がいいのか、きびきびした先生がいいのか。それはその人次第です。
自分にあった先生を探しましょう。

仕事を休む・休暇をしっかりとる

心の病気というのは、仕事をしていれば治るものでもありません。中途半端に仕事をして休んでしていても治るものではありません。しっかりと休養を取ることが大事です。

昔から、病は気からとも言われますが。まず、しっかり体を休めましょう。
なかなか仕事を休みづらいかとは思います。通院された病院で診断書を書いてもらい休暇をしっかり取ることが重要です。

もちろんすぐに退職するのではなく、休職を選択してください。うつ病時は正しい判断がしにくいです。休職をして、しっかり考える時間を作り退職をするなら退職をしましょう。

ご家族・親しい人に話をする

うつ病ともなると、上記の行動は実際難しかったりもします。

病院へ行きたいけど、動くことができない。したいのにできないということが多々あります。
ご家族や親しい友人の理解・協力があれば、病状の回復も早まると思います。

病院で処方された薬をしっかりと飲む

うつ病になっている時は、当然気持ちもネガティブです。
「こんな薬飲んでも効かない!!」と言って飲むのを止めたりしないようにしましょう。

精神薬というのは色々な種類があります。即効性のあるものや、徐々に効いてくるもの、遅れて効いてくるもの、本当に色々な種類が存在します。

効かないと思って薬を中断してしまうともっと悪い状態になる可能性もあります。
もし、薬に不安があるのならば、必ず通院先の先生に相談をしてください。
自分にあった精神薬をあわすのに時間を要する場合があります。そのことをしっかり理解いたしましょう。

生活するお金

仕事を休職するということは、生活するお金のことも心配になります。共働きや両親と住んでいる方はある程度、お金がなくても生活していけるでしょう。

しかし。単身の方にとったらお金が入ってこないというのはとても辛い話です。また、それがストレスとなり「仕事をしなければ」という思いから無理やり仕事へ行く。このような悪循環に陥ってしまうがちです。

ここで利用するのが傷病手当です。うつ病でも全額ではありませんがお金が下りるのでしっかりと申請いたしましょう。

うつ病だからといって部屋に篭らない

仕事も休職し、特にすることがない、体を休めないといけないからとりあえず寝る。
これは絶対にやってはいけないことです。

うつ病を少しでもよくしようと思うのなら、必ず体は動かしましょう。できれば太陽にあたり少しの体操でもかまいません。外の空気を吸うこと、太陽に当たることはうつ病にとってとてもいい効果をもたらします。

もちろん生活リズムも崩さないようにしましょう。朝しっかり起きて、夜しっかり眠るというリズムを崩してはいけません。
リズムを崩してしまうと、社会復帰に時間がかかる恐れがあります。

前向きに考える

なかなか難しいこととは思います。しかし、これはとても重要なことです。

「今後、私はどうなるのだろう?」など考えて苦しくなってしまうことがたくさんあるとは思います。周りの励ましにもなかなか素直に聞き入れることもできないでしょう。

難しいことは言いません。明日の目標を立てましょう。「明日公園へ行こう」「明日少しコーヒーでも飲みに行こう」こんな簡単なことで構いません。簡単な目標を自分に課してそれを実行していきましょう。もちろん体調の関係でできないときはあるかもしれません。それでも自分を責める必要はありません。

目標が達成できたときは自分を褒めましょう。小さな目標の達成が、自信へとつながり、病状回復の役割を果たします。

自分自身をしっかり理解する

自分自身をしっかり理解しましょう。
じっかり理解をするということは、無理をしないということです。
これ以上はダメ。これくらいならできる。
自分に嘘をつかず、がんばりすぎず、落ち着いて自分自身をみつめましょう。