転職活動をしている人の企業を選ぶ上での尺度の一つとして「ホワイト企業に入りたい」と考える人も多いです。社員を大事にして、待遇もよく安定している、そんなできれば企業に転職したいですよね。

でも実際どの企業がホワイト企業なのか、そこで働く社員でなければなかなかわからないものです。ここでは「ホワイト企業である3つのポイント」を紹介します。絶対とまでは言えませんが、これが当てはまればホワイト企業の可能性は高いです。

 

 

 

参入障壁が高い業種

まず前提として、業種によりホワイト企業が多い、少ないはある程度傾向があります。なぜなら産業構造的に競争が厳しい業種は、社員の待遇や取扱いに気を配る資本的な余裕がないため、ホワイトな運営をするのが困難なためです。
逆に参入障壁が高く、競争があまり厳しくなければ、産業構造として利益創出に余裕があるので、社員に気を配る余地も大きくなります。

最も端的なのはエネルギー、鉄道や道路のインフラ、通信と言った規制が厳しく新規参加が難しい業種です。これらは新規参入者との競争が起こりにくかったり、過去の歴史的経緯から地域分断が起こっていたりして、他社との競争にさらされる要素が小さい、つまりコスト面で企業に要求される努力レベルが小さくなります。従って社員を伸び伸びと働かせる余裕が大きいのです。

また、これに準ずるものとして、重工長大産業など、産業構造的に新規参入が難しい企業があります。いくら規制されていなくとも、既存大手に比肩するために兆円単位の投資が必要な産業では、新規参入は実質的にむずかしいといえます。

こうした産業もまた、利益創出が比較的容易となるため、社員に対しては優しい企業が多くなります。

業種は社外の社員でもわかる情報ですので、産業の特徴などを調べて、ホワイト企業に入りたいならばより参入障壁が高い業種を目指すとよいでしょう。

 

離職率の低さ

単純に考えてもホワイト企業に勤めていれば、わざわざまた厳しい就職活動をしたいと思う人は少ないはずです。

ですので、離職率が低い企業=社員の勤続年数が長い、ということなので、入社してから長い期間辞めずに働いているということは、それだけ働きやすい企業といえます。

ただし、離職率を見る際にもポイントがあり、入社何年の離職率を示しているかという点です。

基本的に上場企業であれば、入社から3年後の離職率の提示が義務付けられているので、四季報を確認すれば問題ありません。

しかし、上場していない企業ではデータの開示が義務づけられないので、離職率○%と表示していても、1年間だけのデータだったり短い期間の%を示している場合があるので、期間は確認するべきでしょう。

ですが、いくら離職率が低いからといっても休職率が異様に高かったりと必ずしもホワイト企業とは限りませんので、注意が必要です。

 

充実した福利厚生

就職する際に、「福利厚生がしっかりした会社を選んだ方がいい。」というのはよく聞く話だと思います。

従業員からすれば、福利厚生が良ければ仕事のモチベーションも上がりいいパフォーマンスを発揮することができるので、そのためにも企業は福利厚生を充実させて従業員の満足度を高め、定着率を高めたいと思っています。

福利厚生がしっかりしていれば、企業が従業員に長く働いて欲しい、従業員とその家族の健康を考えてくれている、というのがわかるかと思います。

また、福利厚生の対象者は「従業員」となっており、正社員だけでなく、契約社員やアルバイト(パートタイマー)も含まれます。

ですが、やはり一般的には正社員の福利厚生が手厚いところが多いので、正社員以外の契約社員やアルバイトまで福利厚生が行き届いているようなら、ホワイト企業と推測することができます。

福利厚生には家賃補助や交通費補助など金銭的にも大きく影響しますので、給料の一部とみなして考えてみる必要もあります。

給料が高いからとって家賃補助や交通費補助がほとんど出なければ、給料が低くても家賃補助や交通費補助が手厚い方がトータルでは多く賃金を払われているということがありますので、よく確認したほうがいいでしょう。

 

社員の評価が明確である

評価は従業員のモチベーションに繋がる大事な項目です。不当な評価をうけてしまっては、仕事への意欲はなくなり、場合によってはもっと自分を評価してくれる企業に転職したいという気持ちが出てきてしまう可能性があります。

評価システムがしっかりと整備されており、客観的かつ公平に評価されていれば、みんなが納得して気持ちよく働くことができます。

公平な評価基準が定められているということは、もちろん評価された人は自信がつきやる気にも繋がりますし、評価されなかった人も反省点や改善点が明確になり今後の成長へと繋がっていくので、企業としての成長にも繋がっていくでしょう。

 

残業がすくなく、みなし残業制度を採用していない

まずはもちろんですが残業時間が少ない業種を選びます。サービス残業がないのはもちろんですが、言うまでもなく残業時間は短い方が社員にとってはホワイトと言えるでしょう。

ブラック企業は、毎日深夜になるまで従業員に残業を求めて、体力と精神力を奪っていきます。

仮に売り上げをあげたとしても、その従業員の功績を見つけて評価をするということはなく、それをすることは当たり前で、これで満足するのかもっとやれ、というようにさらにきついことを求めてきます。

残業代がもし支払われているのであればまだいいのかもしれませんが、時間に見合わない低すぎる賃金が支払われたり、下手をするとサービス残業になったりということにもなりかねません。

しかし、ホワイト企業はそのようなことは絶対にありません。会社にとって残業が必要と認められた場合には残業をさせますが、必要以上の残業をさせるということはありません。

仕事の能率を下げて、結果的に会社の不利益になってしまうということを分かっています。残業がいつも多い企業というのは、仕事量に対しての人員が明らかに不足していて、一人当たりの仕事量がものすごく多いということですが、ホワイト企業は適切な従業員数であるため、一人一人に割り振られている仕事量は適切な量といえます。

もし残業が増えてしまった場合でも、この日は残業をしないで早めに退社させる日を設けたり、全員で助け合って仕事を終わらせたりと様々な工夫を凝らして個人に必要以上の負担をかけないようにします。

残業時間は働いている社員でなければなかなか実情は把握できないところも多いですので、口コミサイトで調べたり、もし可能なら現役なりOBなり。その企業で働いたことのある方に話を聞くのがいいかもしれません。

企業によっては「働き方改革」として残業をしないために仕事の効率化を図ったり、ノー残業デーを作ったりするなどの工夫を図っている会社も少なくありません。

加えて、ホワイト企業は「みなし残業制」を採用していないことが多いです。みなし残業制度は一定時間の残業代を始めから基本給に上乗せした上で支払うシステムのことです。もちろん実残業時間がみなし時間を上回るような企業はホワイトではない、むしろブラックに近いですが、たとえみなし残業時間をきっちり守り、超過残業分をしっかり支払っている企業だとしても、みなし残業時間は「その時間まで残業する社員がほとんどだから」採り入れられる制度ですから、要はみなし残業制度を採用している時点で、残業は少なくはない、ことを示しているのです。従って逆に残業時間の少ないホワイト企業は、みなし残業時間を採用していないことが多いです。

また、みなし残業制度を採用する企業は真の基本給+みなし分の給与を合計で表示していることが多いです。これ自体はその旨を表記しているうちは問題はないのですが、基本給が一目でわからなくなっている例も多いです。社員の待遇がはっきりわからない企業はその時点でホワイトとは言いがたいですよね。

みなし残業制度の有無は基本的に募集要項でわかりますが、一部職種だけ採用しているパターンもありますので、一応採用担当者に聞いてみるのもいいでしょう。

 

 休日がしっかりある

ブラック企業は、出勤日に毎日深夜まで働かせるばかりか、休みの日にも突然電話をかけて休日出勤をさせようとします。

申し訳ないという気持ちがなく、休日出勤は当たり前という考えでいますので、従業員は拒否する権利がありません。

たとえ用事があったとしても渋々出勤せざるを得ません。仮に休むことができたとしても、いつ電話がかかってくるか分かりませんから、電話に気が取られて休んだ気が全くしません。

精神的にやられてしまい、最悪はうつの症状がでてきてしまいます。

しかし、ホワイト企業は従業員に休みをしっかりとらせます。年末年始やゴールデンウィークなど大型連休もたくさんありますし、休みが飛び飛びになっていたら間も休みにして大型連休にするということもあります。

仕事をするときはしっかり仕事をして、休むときはしっかり休めば結果的に効率的な創造的な仕事をすることができることを分かっています。

仕事を楽しくすることができて、休むこともできますので会社に対して不満に感じるようなことがほとんどなく、従業員は会社を離れるということがほとんどありません。

適切な人員の数が常に確保されている状態になりますので、求人が出ることもほとんどありません。離職率が低く、求人がたまにしか出ない企業はホワイト企業といえるでしょう。

 

女性が働きやすい

産休後の復帰に力を入れたり、育休制度をしっかりするなど最近では多くの企業が女性が働きやすくなるような制度の充実や雰囲気づくりに力を入れ始めています。

ブラック企業ではなかったとしても、会社を経営していくうえで問題としてあげられるのが女性の育児休暇と職場復帰についてです。女性は結婚したり、子供ができたりすると、どうしても長期間休まなければいけなくなります。

いったん長い休みをとると、復帰することがなかなか難しくなります。ブラック企業の場合は結婚や出産を機に退社を考える人が多いです。

しかし、ホワイト企業は職場復帰をすることが容易で、休んでいる間の手当ても通常支払われている給与よりは下がりますが、それなりの手当てが支払われて生活に困ってしまうということがありません。

復帰した後も、周りの助けを借りながらも長く仕事を続けることができるような体制が整っています。そのため、年代があるところに偏っているということがありませんし、男女のバランスがとてもいいです。

ブラック企業は、過剰な労働力を強いてしまうので、若い年代はそれに耐えることができず短期間で退職をしてしまいます。すぐにそれを補充しようとするため、いつも求人が出ている状態になります。仮に補充できたとしても一定期間がたてばまた辞めてしまうので、負のループに陥ってしまい、若い年代が育つということがありません。

一方でホワイト企業は、若い年代でも一日でも早く仕事を覚えてもらって戦力になってもらおうという努力を怠らないばかりか、人材を大切にする傾向が高いため、若い年代でも離職をするということがほとんどありません。

したがって、ベテランから若手までバランスよく人材が配置されています。このように女性が働きやすい企業は、男性にも好影響がでてきます。

また、女性の働き方に理解度の高い会社は、女性のスキルアップを奨励している場合も多く、女性役職者の多い傾向があるので確かめて見るのもいいでしょう。

賞与や基本給のブレが小さく、年功序列である

3点目は、基本給や賞与が年功序列等が守られていて、個人成績や業績によるブレが小さい企業です。賞与では基本給の○ヶ月分というのがほぼ決まっている企業、基本給については同期でさがつきにくく、歳を取れば年収が自然に上がっていく企業が、ホワイト企業には多いです。

賞与、給与が業績、成績により大きく変動する企業は、明示的なノルマがあろうとなかろうとその時点で社員に厳しい収益ハードルを課していると言えます。ホワイト企業は社員を厳しく競わせたり、利益創出の責任を賞与の多寡によって社員に背負わせることはあまりしません。

また、経験に応じて仕事を任せて、それに対してどの程度仕事を達成することができたのかという明確な評価基準があって、それがそのまま給与に反映されます。

頑張れば頑張った分だけ給与が支払われますので、従業員はモチベーション高く仕事をすることができます。残業代もしっかり支払われ、従業員のことを第一に考えて会社を経営しています。従業員にとって、とても働きやすい環境といえます。

この点はある程度は業種などによりわかるものですが、企業個別がどうなのかは、やはり口コミ等で確認するのが良いでしょう。転職エージェントを活用しているなら、エージェントがシャープな情報を持っていることもあります。

 

まとめ

今回は、ホワイト企業にみられる3つのポイントを紹介しました。仕事で己の心身をできるだけ削られたくないと言う人は、ここにあげたポイントを満たす企業を志望先にすると、ホワイト企業に出会いやすくなるでしょう。