「人手不足」「売り手市場」だといわれている今日、多くのことを望まなければ数年前に比べ、職を得ることはそんなに難しくなくなってきています。しかし、働くからには自分の本当にやりたい仕事に携わりたいと思うのは生きていくうえで、ごく自然なことです。では、どうすれば自分が満足のいく仕事を見つけることができるのでしょうか。

 

まずは書き出すことから始める

 

あれがしたい、これもいい、こういうのはちょっと嫌だ…。一度考え出すときりがないくらい自分の要望や不満が溢れてくるかもしれません。電車に揺られているときや眠る前など、隙間時間に思い浮かべるだけで考えた気になってはいませんか? 残念ながら、ただ思い浮かべているだけでは一つも前に進みません。まずは紙と筆記用具を用意して、書き出すことから始めましょう。

この方法に慣れていない人は、最初は「自分の好きなこと」や「得意なこと」を思いつくまま、箇条書きで良いので書き出してみましょう。些細なことで構いません。実際に仕事に直結しそうにないことでも頭に浮かんだまま手を動かしてみてください。そうすることで、自分の方向性や長所が浮かび上がってくることでしょう。
次は、反対に「自分の嫌なこと」や「苦手なこと」を同じように書き出してみてください。人間関係や場所などの環境、待遇、体を動かすことや集中力を要することなど、様々な観点から自分のネガティブな面を書き付けてみましょう。書くことで新たな発見が生まれることもよくあります。

好きなこと、そして嫌なことの両方を書き出したあとは、その項目の中から自分が思いつく限りの職業と結びつけてみましょう。すると、自分の進みたい業種・職種の方向性が整理されるはずです。

そしてもうひとつ。もしも思い浮かべることができるのなら、「やってみたいことリスト」の作成をおすすめします。夢や目標といった大それたことではなくても大丈夫です。こういう風にできたらいいな。こんなこともやってみたい。たとえば、世界一周をしたいだとか、メジャーリーグの試合を生で観戦してみたいとか。いつかは結婚して子どももほしい、犬を飼ってみたいとか、あるいはバリバリ仕事一筋であと10年は働きまくりたいとか。大まかでも、実際に実行する気が3パーセントほどでもいいので、正直な気持ちを書き連ねてみましょう。自分の未来にわくわくすることが、自分の本当にやりたい仕事を探すうえで大きな原動力になり、背中を押してくれます。

情報収集を始める

 

前向きな姿勢で探す

自分の進みたい方向性が見えてきたところで、今度はその幅を広げる作業に進みます。
今まで経験してきたこと、身近な職業の中から自分のやりたい仕事を探すと選択肢に偏りが出てきがちです。そこで、インターネットやSNSを駆使し、候補に上がった職種や業種について徹底的に調べていきましょう。そのとき、できるだけ前向きな気持ちでみていくことを勧めます。「これもおもしろそう」「こんな仕事もあったんだ」と楽しみながら、自分が働く姿を想像しつつできるだけその場で絞らずに、まずは選択肢を広げることを目標に探してみてください。

人から話を聞く

そしてできることなら、異業種の友人知人、先輩後輩などリアルなコミュニケーションの中からも情報を集めることができるとさらに深く知ることができます。ついでに、書き出すことで見えてきた自分の好きなことや得意なことを、出会ったいろいろな人に話してみることをオススメします。話すことで自分の考えがさらに整理されるだけでなく、相手からレスポンスをもらうことで、思いもよらなかった仕事と結びついたり、ときにはそのままいい仕事を紹介してもらえるなんてこともあり得ます。自分の好きなことを発信することで損をすることはひとつもありません。気軽に話してみてください。

 

自分の好きなことから仕事を探してみる

自分のしたい仕事がなくて転職活動に疲れてしまった場合、シンプルに自分の趣味や好きなものを扱う企業を調べてみましょう。

趣味を仕事にしたくないという人もいるかもしれませんが、あくまで自分のしたい仕事を見つけるための対処法です。興味のあるものなら調べても苦ではなく、改めて自分のしたい仕事のヒントが見つかるかもしれません。

例えばオートバイが好きな場合、ネットで検索すると実店舗からネット販売、アパレルショップなど様々な企業がヒットします。アパレルは全く考えていなかったけれど、このバイクウェアの販売をしてみたい、と興味が出てくる可能性があります。

それも店頭販売なのか通信販売なのか、販売と一言で言ってもやり方が変わるだけで仕事内容も違います。もしかしたら趣味を仕事にできるチャンスがあるかもしれませんし、違う分野に出会うかもしれません。息詰まったら様々な方面から仕事を探してみましょう。

プロの力を借りる

自分の力で少しずつ考えを整理し、先が見えてきた人は、プロの力も借りてみましょう。転職エージェントやハローワークなど、職業相談に乗ってくれる機関は数多くあります。自分の興味関心の高い分野に強いエージェントを中心に、複数利用するのがおすすめです。

転職エージェントで面談をするときは面接の第一段階だと思えという意見もあります。

企業とつながりのあるエージェントに対して第一印象をよくしなければならないというのはありますが、一番大事なのは転職でどういうことを叶えたいのか素直に伝えられることです。

転職者からすればエージェントあくまで企業と転職者をつないでくれるサポートであり相談者です。

本音と建て前は応募する企業に使い、エージェントには本音で相談しましょう。ネットで調べてもなかなか分からない業界の話を第三者視点で教えてくれたり、話をしたうえで合っていそうな求人を紹介してくれます。

そこから応募する、しないは個人の判断になります。もしもらった求人にピンとこなければ、どこがピンとこないのかを整理して相手に伝えましょう。

またこの求人に興味があるけれど未経験だからという場合、エージェントが間に入り自分を売り込んでくれます。一人ではなかなか進まない、第三者視点でやりたいことを見つけたい人は転職エージェントを利用してみるのも手です。

プロと言えども中には、担当の方と相性が合わずにがっかりすることもあるかと思います。そんなときはもう一度自分の書いた紙に戻ってみてください。そして、やっぱり自分はこう思う、という自分の気持ちにしたがって、前に進んでいきましょう。プロにも様々なタイプの人がいるので、動き続ければきっと的確なアドバイスをしてくれる人に出会えることでしょう。

 

なんとなく「いいな」と感じた企業があれば応募してみる

社会人として働いていると、企業や職業について知識も付き、こんな業種はやりたくないなと思って避けてしまうかもしれません。しかし会社によって業務内容は異なり、働いてみたら自分に合っていたという可能性もあります。

もしどんな仕事をしていいのか分からない場合、なんとなくいいなと思った企業があれば応募だけでもしてみてください。その時に履歴書を先方に送ることになりますが、そこで応募理由を考える機会が強制的にできます。

その際業界や企業のことを調べて応募理由を考えると思いますが、調べてみて違うなと思ったら無理して応募をしなくても大丈夫です。調べてみて少しでも面白そうだなと感じたならば、第一段階です。面白そうだなと感じた部分は曖昧であってもやりたい仕事のひとつになったのです。

その後もし面接の機会がもらえれば次は第二段階です。

面接ということは、転職理由やどうしてこの会社を選んだのかなど、ある程度質問内容に対する答えを用意しておかなければなりません。

そのときに改めてどうして自分は転職したいのか、どういう働き方をしたいのかなど転職に至った経緯を改めて考えなおす機会ができます。改めて自分の考えを整理し、企業のことも調べて働くイメージが分からなければ面接を辞退してもいいです。

もし転職活動に余裕があれば、受けてみるのも手です。企業にとっては申し訳ないですが、実際の面接を経験することによって今後の面接の糧になるからです。また企業の人と話す機会でもあるので、受けて見たら良いなと思いなおすかもしれません。機会があればやってみるということも対処法のひとつです。

そして最終段階は実際の面接になります。

勿論自分を雇ってもらうためにアピールしなければなりませんが、企業研究だけでは分からない仕事内容など質問をしましょう。その仕事をすることになった場合、不安に感じることや分からないことをスッキリさせて、具体的に働くことが想像できれば「やりたい仕事」になっているのではないでしょうか。

第一~第三段階で調べていてなんとなく違うな、と感じたら辞めてもいいのです。ただおうぼしなければ始まらないこともたくさんあります。なんとなくでもいいので、自分がしたい仕事が分からないと悩んだら、視野を広げて探してみましょう。

 

最後に

 

上記すべてをこなして働き始めたところで、もしかしたら「これは本当にやりたい仕事ではない」と思うことが出てくるかもしれません。それでも、こうして実際に行動し前に進んだことで、確実に自分のやりたい仕事へ近づいでいるということは間違いありません。

時間が経つごとに自分の状況はアップデートされるはずです。いつでも自分の心の声に耳を傾けてみてください。心の声をきちんと書き取って見てみてください。そして動き出してみてください。
本当に自分のやりたい仕事がみつかることを願っています。